意匠登録とは?

意匠登録に関する注意点

意匠を創作して、意匠登録を行う際、どのような観点を注意すべきか説明します。

微妙に変更した模倣品に対応できるか

意匠登録に際して、微妙に変更された模倣品に対応するためには、全体意匠と部分意匠、または複数の部分意匠で多角的に権利化を図ることが重要です。また、デザインの要部を適確に権利化することも、侵害リスクを回避するために必要です。

製品デザインの変更を考慮しているか

将来的な製品デザインの変更を想定し、ベース部分の部分意匠を取得することで、デザイン変更に対応できます。また、変更が決まった時点で速やかに関連意匠を取得することで、デザイン変更に伴う権利侵害リスクを回避できます。

部分意匠のバリエーションは十分か

部分意匠のバリエーションを十分に検討することは、製品デザインの特徴を細かく把握することができ、侵害リスクを回避するために重要です。同じデザインの異なる部分を複数登録することで、権利化の範囲を広げることもできます。しかし、意匠登録の費用がかかることを考慮し、必要な部分意匠のバリエーションを慎重に検討することが求められます。

出願までの情報管理は十分か

意匠登録において、デザインの流出や新規性の喪失を避けるためには情報管理が重要です。新規性が喪失している場合には、例外の適用を検討し、出願までに時間をかけないようにしましょう。また、出願前には部外者にデザインを漏らさないよう注意し、意図しない新規性の喪失を防ぐことも必要です。

広告物、店舗の意匠登録

企業のブランドイメージを確立するためには、製品だけでなく、広告物や店舗のデザインも重要です。これらの意匠を登録することで、ブランドイメージを一貫性のあるものとし、強化することができます。

製品のライフサイクルと意匠

製品のライフサイクルを考慮して、意匠登録の必要性を検討することが重要です。高価格帯や使用期間が長い、コアブランドやアイコン的製品などは、意匠登録が必要となる可能性が高いです。製品のライフサイクルを見据えた適切な意匠登録の計画が求められます。

権利行使の容易さ

意匠登録においては、権利行使の容易さも重要な観点です。例えば、全体意匠の場合は模倣品との類似度が高ければ侵害が認められやすく、損害賠償を多く取ることができます。一方で部分意匠の場合は、権利行使が難しくなることがあります。製品の特性や商業的価値を考慮して、権利行使の容易さも含めて意匠登録を検討することが大切です。

まとめ

意匠は製品の魅力を高め、ブランド価値を向上させる重要な要素であり、意匠登録により保護することが重要です。また、部分意匠や関連意匠の取得、意匠のライフサイクルや権利行使の容易さなど、出願時に考慮するべき点が多数あります。意匠はビジネスにおいて重要なアセットの一つであり、適切な管理と保護が求められます。

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この記事を書いた人

木村 純平

木村 純平

2人目の子供の誕生をきっかけに弁理士を目指してから、早くも20年が経過しそうです。商標から始まり、意匠、著作権、現在の事務所に来てからは特許、実用新案も手がけるようになり、それぞれの分野でクオリティを上げ、ユーティリティプレイヤーとして重宝されるよう精進しています。