RPG黎明期の名作「ウィザードリィ」が現代によみがえる! – やったことないゲームなんですが。

この前、とても懐かしいニュースがありました。なんとあのRPG黎明期の名作「ウィザードリィ」が復活するそうです!

「ドリコムが名作RPG『ウィザードリィ』の新規タイトルを開発決定。シリーズ一部タイトルの著作権、国内外での商標権を獲得」(ファミ通.com:2020年10月29日付)

https://www.famitsu.com/news/202010/29208550.html

「ドリコム、『ウィザードリィ(Wizardry)』の著作権と商標権を取得!新作ゲームの開発も決定!」(Social Game Info:2020年10月29日付)

https://gamebiz.jp/?p=280090

<当時のコンピュータ事情>

私の父は、とあるメーカーの社内SEをしていたので、私が11歳の頃(ほぼ40年前!)我が家にコンピュータがやってきました。当時コンピュータを持っている家はほとんどなくて、クラスでほんの数人程度。父は「これからはコンピュータを使えないと!」と思い、一念発起して買ってくれたそうです。

でも、小学生の子供にとってコンピュータといえばゲームです。ちょうど漫画「ゲームセンターあらし」が流行っていて、私も近所の駄菓子屋とかスーパーのゲームコーナーに50円とか100円を持って通っていました(ちなみに初代ファミコンが登場するのは翌年1983年です)。そんなときに家に「ゲームができる機械」がやってきたわけです。

ただ、当時のコンピュータには互換性がありませんでした。今でいう「OS」がメーカーごとに違っていて、自分のコンピュータに対応したゲームしかできませんでした。今で言えばAndroid専用のゲームアプリがiPhoneで遊べないみたいなものです。しかもそれがコンピュータ毎にバラバラでした。つまり、最初にどのコンピュータを買うかで、遊べるゲームの種類・量が全然違うんです。ウチのコンピュータは日立製。当時でもマイナーで、欲しいゲームはなかなか発売されませんでした。コンピュータ系雑誌(「ASCII」とか「I/O」とか「マイコンBASICマガジン」(べーマガ!)とかですね)に載っていたゲームの広告を眺めながら、日々がっかりしていました。

<大きな「ウィザードリィ」の功績(やったことないけど)>

ちょうど時代はアドベンチャーゲームやロールプレイングゲーム(RPG)が出てきた頃で、アドベンチャーゲームでは「ミステリーハウス」や「サラダの国のトマト姫」、「惑星メフィウス」などが人気で、RPGでは「ブラックオニキス」などがありました。そんな中、海外からやってきたRPGの二大巨頭が「ウィザードリィ」と「ウルティマ」です。調べたところ、初代「ウィザードリィ」は1981年に発売されて、「ドラゴンクエスト(ドラクエ)」や「ファイナルファンタジー(FF)」に大きな影響を与えた、とあります。当時から今まで、西洋の神話をモチーフにしたRPGが多いのもその一つでしょう。しかも、現在もRPGのシステムとして一般的な、戦士や魔法使いといった役割(ジョブ?)、パーティーを組むこと、ヒットポイント(HP)やマジックポイント(MP)、宿屋で体力などを回復させる、装備を強化する、といった多くの機能がこのゲーム発祥だそうです。最初に考えた人はえらい!

とかなんとか言っていますが、私は当時「ウィザードリィ」をプレイしたことはありません。「ウィザードリィ」の簡易版といえる「ブラックオニキス」は、友達の平山くんの家にPC9801があったのでやったことはありますが、中学生にはちょっと難しかった記憶があります(ひらやん、元気だろうか)。

<手続の状況はどうでしょうか>

ということで、商標の登録状況はどうなのか、特許庁データベースJ-PlatPatをのぞいてみました。ざっと10件程度の商標登録があって、商標権者は全て「GMOインターネット株式会社」となっています。経過情報を見ても2018年5月以降の記録が出ていないので、おそらくGMO社からドリコム社へ移転する手続が進んでいるのではないかと思います。

ちなみに、一番古い商標権は1984年出願の1987年登録と、まさに当時にしっかり権利化されていることがわかります。権利範囲は第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた磁気ディスク」のみですが、その後、第9類の他の商品や第28類のおもちゃ関連など、徐々に権利範囲が拡充されて現在に至ります。もしかすると、この権利移転をきっかけに、新たな商標出願がされるかもしれません。

やったこともないゲームなのに記事を見て熱くなってしまいましたが、もしこれが当時欲しかったゲームだったら、もっと盛り上がってゲームを買ってしまうかもしれません。個人的には「惑星メフィウス」と「サラダの国のトマト姫」のWindows10リバイバルを希望します!

<ブランドの保護は、商標専門弁理士へ!>
プライムワークス国際特許事務所 弁理士 長谷川綱樹

 

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この記事を書いた人

長谷川 綱樹

長谷川 綱樹

30歳になるまで、知財とは全くの別分野におりましたが、一念発起して弁理士となり、商標専門で現在に至ります。 そのせいか、法律よりも「人の気持ち」のほうに興味があります(いいのか悪いのかわかりませんが)。 商標は事業活動と密接に関係していて、関わる人々の「気持ち」が大きく影響します。「気持ち」に寄り添い、しっかりサポートできる存在でありたいと思っています。 出願案件では「取得する権利の最大化」を目指して、商標のバリエーションや将来の事業展開の予定など、丁寧にお話を伺います。 係争案件では「いかに円満に解決するか」を重視して、目先の勝ち負けだけでなく、将来的な問題解決を意識して対応して参ります。