好きこそものの…でもやっちゃダメ。ゼッタイ。 – 趣味が高じて」ギターを自作!? –

ギター

先日、第?代目の“ギターの神様”、エディ・ヴァン・ヘイレンさんが亡くなってしまいました…。個人的に、ハードロックとの出会いが彼らの「Jump」だったので、本当に残念です。世の中にはギターの天才が何人もいますが、彼ほど「楽しそうにギターを弾く人」はいなかったんじゃないかと思います。心からR.I.P.! 

僕も中学生の時にはじめてギターというものに触れて、その後あんまり練習することなく今に至ります。最初のギターは当時の国産ギターの雄(?)、フェルナンデスのストラト(キャスター)で、兄の友達から譲ってもらいました。その後、高校生になってビル・ローレンスの白いストラトを買い、最近はエピフォンの格安レスポール(TVイエロー!)を買って遊んでいます。 

ギター

ギターにもいろいろあって、双璧はフェンダーとギブソンですね。フェンダー系はストラトに代表される、いわゆる「枯れた」(でも温かみのある)音色が、ギブソン系はザクザクした音が特徴ですね。 

今日の話題は、そんなギターを自作して売ってしまった人が逮捕されたニュースです。 

「偽フェンダー自作、販売疑いで書類送検『好きだった』」(朝日新聞デジタル:2020年10月20日付) 

https://www.asahi.com/articles/ASNBN41J7NBNUTIL00M.html

「偽『フェンダー』のギター販売、書類送検された男『趣味が高じて作ってしまった』」(讀賣新聞オンライン:2020年10月20日付) 

https://www.yomiuri.co.jp/national/20201020-OYT1T50098/

「Fender」ロゴさえ付けなければ… 

どちらも見出しを見てグッときてしまいました。好きで趣味が高じてギター作ってしまった!と。やってしまったことはもちろんダメ。ゼッタイ。なんですが、好きだからって簡単に作れるわけじゃないですからね、ギター。僕も中学生のとき、何を思ったかギターのピックガード(蓋)を開けて、ピックアップとかボリュームノブの配線をバラシてしまったことがありますが、配線図を残しておかなかったので、元に戻すのにすごく苦労した思い出があります(以降、ずっとノイズが…)。 

それはさておき、記事によれば、パーツを専用サイトで購入して組み合立て、色まで塗っていたと。さすがにボディの切り出しまではしていないようですが、配線から塗装までやっていて、なかなか本格的ですね。フリーマーケットでの販売価格からして、ほとんど利益は出てないんじゃないでしょうか。しかも過去2年間で30本も制作していたと。それだけ作れば後半には結構いい状態のものができたんじゃないでしょうか。「Fenderロゴ」さえ付けなければ何も問題なかったのに! 

とはいえ、やっぱりやっちゃダメ。ゼッタイ。 

ということで、モノは(有名ブランドでみんなが欲しがる)「Fender」ではないのに、そのロゴを付して商品を販売したわけですから、明らかな商標権侵害であり、逮捕されるのも当然です。商標の出所表示機能、品質表示機能を害していますね。 

個人的には、一番気になるのは「彼メイド」のギターの音ですね。どんな音だったんでしょうか。いやなんか、この人、あんまり悪い人じゃない気がするんですよね。やったことは当然悪いことなんですが。もし、本当にギターの加工が好きで、その音もちゃんとしたものだったら、例えば、使っているパーツのスペックを紹介したり、制作過程とかを動画に撮って自分の「こだわり」を打ち出したり、試奏して音を聞かせたりとか、そういう販売努力をすればよかったのに、と。フェンダーで2万円台だと「なんで?」と思いますが、自作なら「安いかも」と思います。しかも、オークションサイトから何度も警告を受けてもやめられなかったと。この情熱はもう押さえられないですよね。罪を償った後、自身のブランドを立ち上げることを陰ながら応援します。もし音がよければ買うかも。 

<ブランドの保護は、商標専門弁理士へ!>
プライムワークス国際特許事務所 弁理士 長谷川綱樹

 

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この記事を書いた人

長谷川 綱樹

長谷川 綱樹

30歳になるまで、知財とは全くの別分野におりましたが、一念発起して弁理士となり、商標専門で現在に至ります。 そのせいか、法律よりも「人の気持ち」のほうに興味があります(いいのか悪いのかわかりませんが)。 商標は事業活動と密接に関係していて、関わる人々の「気持ち」が大きく影響します。「気持ち」に寄り添い、しっかりサポートできる存在でありたいと思っています。 出願案件では「取得する権利の最大化」を目指して、商標のバリエーションや将来の事業展開の予定など、丁寧にお話を伺います。 係争案件では「いかに円満に解決するか」を重視して、目先の勝ち負けだけでなく、将来的な問題解決を意識して対応して参ります。