商標の拒絶理由を受け取ったら

商標登録出願を特許庁に行った場合、その商標を登録してよいかどうか審査官が審査を行います。基準を満たさないと判断された場合、「拒絶理由通知書」が出願人に送られてきます。

(1) まずどうすれば?

拒絶といっても、多くは適切な対応をとることで登録に導くことができます。まず拒絶理由通知書の内容を確認しましょう。

(i) 応答の期限

拒絶理由通知書への応答は発送の日から40日以内です。40日目が土日祝日の場合、次の日が期限日になります。

(ii) 拒絶理由

拒絶の理由が根拠条文とともに記載されています。ある程度パターンが決まっていますので、下記の対応方法を参考に対応しましょう。

(2) 拒絶理由への対応

よくある拒絶理由とその対応方法を挙げます。

(i) 商標法第3条第1項柱書

願書で指定した商品・役務(サービス)について、出願人に使用する意思があるか否かを確認するものです。商品・役務(サービス)を多く指定した場合や小売等役務(サービス)(第35類の「~の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」)を多く指定した場合に指摘されます。商品・役務(サービス)を減らす手続補正書を提出するか、自分が商標を使用している、または使用する意思があることを示す「商標の使用又は使用意思に関する証明書類等」を提出すれば解消できます。詳しくは以下のページを見ましょう。

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/binran/document/index/41_100_03.pdf

(ii) 商標法第4条第16号

指定商品・役務(サービス)との関係で商標が品質誤認を生じるとの拒絶理由です。たとえば、商標が「○○ドーナツ」で指定商品が「菓子,パン」の場合、ドーナツ以外の菓子・パン(たとえばサンドイッチ)の商品名に「○○ドーナツ」を使うと消費者が混乱するため登録できない場合に指摘されます。誤認しないよう指定商品を補正することで拒絶解消できます。上の例だと指定商品を「ドーナツ」にすれば大丈夫です。

(iii) 商標法第3条第1項第3号

単に商品・役務(サービス)の品質や内容を表示している商標の場合に指摘されます。最近の審決では「バストケアBra」(指定商品「ブラジャー」)、「置き配保険」(指定役務「損害保険契約の締結の代理」)といった商標がこの理由で拒絶されています。意見書を提出して反論するか、一部の指定商品・役務(サービス)についてのみであればそれらを削除する手続補正書を提出します。

(iv) 商標法第4条第11号

先に出願された他人の商標と類似する場合指摘されます。意見書を提出して反論するか、一部の指定商品・役務(サービス)だけ抵触関係にあればそれらを削除する手続補正書を提出します。

(3) 書類の作成と送付

特許庁では簡単な意見書と手続補正書のサンプルを参考に公開しています。

[意見書のサンプル]
https://www.jpo.go.jp/system/basic/otasuke-n/shohyo/kyozetsu/sample_ikensho.pdf

[手続補正書のサンプル]
https://www.jpo.go.jp/system/basic/otasuke-n/shohyo/kyozetsu/sample_hosei.pdf

書類が作成できたら、以下の宛先に送ります。
〒100-8915
東京都千代田区霞が関三丁目4番3号
特許庁長官宛
※封書に朱書きで出願関係書類在中と記載し、書留・簡易書留郵便・特定記録郵便で提出します。

拒絶といっても多くは適切な対応をとることで登録に導くことができます。誤った対応でみすみす登録を逃してしまうこともありますので対応は慎重にしましょう。

プライムワークス国際特許事務所 弁理士 木村純平

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