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ロシアのウクライナ侵攻と商標・知的財産権について

執筆者 : 木村純平

ロシアのウクライナ侵攻から1週間以上が経過しましたが、紛争が終息する様子は垣間見えません。世界的な有名ブランドがロシアから撤退するとのニュースも数多く聞こえてきます。

そのような状況の中、ロシアの非友好国(日本、米国、EUなど)に所在を有する特許権者の特許を無料で使用することを、ロシア連邦政府が許可できる、との法が施行されたとのニュースが伝えられてきました。

[JETRO]

https://www.jetro.go.jp/ext_library/1/_Ipnews/europe/2022/20220309.pdf

つまり、ロシア連邦政府が認めた場合、日本などの企業がもつ特許をロシアでは使い放題になるということです。商標権がその対象に含まれているかは明確ではありませんが、商標権が対象となった場合、外国ブランドがロシアから撤退しようが、ロシアで引き続きそのブランドの商品を入手できることになるかもしれません。

以下のNewsweekの記事は、ロシアで全店を閉鎖したマクドナルドのハンバーガーを、アメリカのマクドナルド社となんら関係の無いロシア資本によって復活させることができることを示唆しています。

[Newsweek]

https://www.newsweek.com/russian-news-says-trademark-loopholes-could-used-reopen-mcdonalds-1686981

一方で、ロシアの法律事務所のあるコラムでは、この法律は特許所有者の許可なしに2つのロシア企業によって使用が許可された抗Covid薬であるレムデシビルの特許に関係したもので、緊急事態に関する合理的な法案で、西側諸国のメディアが大騒ぎするものではないと言っています。

[Gorodissky & Peartners]

https://www.gorodissky.com/publications/articles/much-ado-about-something/?utm_source=Mondaq&utm_medium=syndication&utm_campaign=LinkedIn-integration

今後この法律がどのように実行されていくのか不明なところではありますが、今回のロシアのウクライナ侵攻が知的財産権の分野に与える影響も今後大きくなっていく可能性があり注視していく必要があるでしょう。

心よりウクライナの皆さんのご無事をお祈りいたします。

プライムワークス国際特許事務所 弁理士 木村純平

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  • この記事を書いた人

木村純平

2013年日本弁理士会意匠委員。2008~2011年日本弁理士会著作権委員(2011年副委員長)。2006年弁理士試験合格。日本弁理士会(JPAA)、日本商標協会(JTA)所属。1975年生まれ。

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