今月のはじめに日本弁理士会商標委員会からの要請で「日本知財学会 学術研究発表会」で一般発表を行いました。恥ずかしながら、学会で発表するのは学生時代を含めてはじめての経験で(ド文系の人間なもので)、内容は「地域団体商標制度の問題点に関する考察」と題して、過去に経験した案件を通して制度について疑問を持っていた「地域団体商標制度」をテーマに、その制度上の問題点を考察する、というものでした。
一般発表は持ち時間が15分(!)ということもあり、発表する内容はポイントを明確に整理しないといけません。疑問点をピックアップして、類似するケースを探し、問題点とその原因を抽出し、取り得る対策を考える、といった普段の商標実務とは毛色の異なる作業をしたのは、とてもよい勉強になりました。特に、地域団体商標や地理的表示制度というのは、あまり案件に触れる機会のないものだったので、知識をアップデートするよい機会となりました。
発表会には商標系に限らずさまざまなカテゴリがあり、私は「ブランド、デザイン」というカテゴリに入ったのですが、その日に発表される方々のテーマを見ると、そのほとんどが「地域団体商標」や「地理的表示保護制度(GI)」など、いわゆる地域ブランドに関するものでした。自分としては、個人的に気になるテーマを採用したつもりでしたが、どうやら「アツい」分野だったようです(結果オーライです)。発表順も最初で、他の方と内容がかぶっていても大丈夫、という点も助かりました、笑。
いざ発表をしてみると、思っていたよりも全然時間がなく、かなり駆け足の発表となってしまいました。やぱり、15分は短かったです(汗)。そんな中でも、出席していただいた大学教員の方からご意見を頂くなど、大きな刺激を受けました。いつもは実務の世界にどっぷり浸かっているので、たまにこういうアカデミックな場に出るのはよいものです。今後も、こういった機会があれば積極的に参加しようと思います。